ラララ詩2


               

空色のねこ


そのねこの色は

どこまでも晴れた空の青

そしてまた

ある日のねこは雨雲の色



ときに大声で笑い

笑いを忘れた日もあるが

ときに考え込み

ときにぼんやりして



ある日のねこは燃える夕日の赤

ある日のねこは遠く澄んだ星の空の色



空色のねこ

私の心の中に

昔から住んでいる






そこにある


言わせてもらえば

君は愛ってものが何なのか

まだ見つけていない

人々の共通の「愛」の観念がどうあろうと

そんなまぼろしのような不確かなものではなく



愛はほんとうにあるんだよ



もう生涯の最後の人の質問のように

生きる意味を問う君よ



私は君よりも

なんにもできない人間だが

愛が何であるかを発見してしまったんだ



ねえ君よ

きっと私のことばなど疑うだろうが

君はまだ見えていないままに恋に落ち

不確かな愛を信じていた



言わせてもらえば君は

どういうものを探しているのかもわからずに探す人

疑いながら、でもきっとあるはずだと

けれども君が見つけたと思ったその愛は

霧のように半透明で半液体で

それがほんとうに愛でしょうか?



けれども嘆かないで

だってそうは言っても

じつは君はもうとっくにそれを感じている



ただヘレンケラーのように

感じているものの名前に気づいていないだけ

今にいっぺんに謎が解ける



信じて

愛はほんとうにあるのだから

生きる意味はその体の中にあり

奇跡を起こそうと見計らっているのだから





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