ラララ詩1


時間の環



時間の流れのパズルを解いて

過去と未来をつなげば



大切なものが何なのか

出会うべき人が誰なのか

そうして

わたしであるべきわたしが

現れてくる



過去と未来が環になって告げる

回転、回転、回転しながら



夜空に無数の星が光るように

この空気の中に

無数の思いが含まれていることを



まるでさまざまな妖精のように

この大気の中を自由自在に

時間からさえもまったく自由に

飛び回っているものがあることを





クエスチョン



クエスチョンマークのついたふだを

たくさん重ねて首に下げ

歩いているひと



昔にはそのカードの謎を解き

一枚一枚

捨ててしまおうとしていたが



今ではすっかりあきらめて



首が重いのはなぜだろう?

肩がこるのはなぜだろう?



すこしだけ気になってはいるのだが

そのわけを忘れてしまった






なさけなくて小さな大人



それは誰の常識ですか

少なくとも私のとは

正反対



あんたのそれを

私に押しつけないで

まるで正義のように言いますが



常識と善悪とは別のもの



はじまりのころ

常識は人を護るものだったのでしょうが

いまやそれはある種の人々の

まるで攻撃手段になってしまった

優しい心からうまれてくるものではなく

ただの古びた個人の決まりになってしまっても

それに気づきもしない想像力のない大人



無知の人の言葉よりもゆっくりと深く

心開いた人を傷つける



自分の常識が世界の常識だと

疑いもせず信じている

なさけなくて小さな大人



他人を自分の観念でくくる

なさけなくて小さな大人



自分の理解を超えた考えを

「へりくつ」だと言って拒否する

なさけなくて小さな大人



理解したいとは思わないのか

自由になりたいとは思わないのか

自分で消せる恐れなら

消したいとは思わないのか






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